オルガニストの部屋

オルガニスト通信

CDレコーディング

ファニーさんは3/4(火)~6(木)の3日間でCDレコーディングを行いました。
歴代のホール専属オルガニストは任期中にCDを1枚制作し、例年7月頃のオルガン公演で発売しています。
写真はレコーディング部屋での1枚。たくさんの音響機材などが並べられた部屋の中では、このようにパイプオルガン演奏台の様子をモニターで見ながら録音しています。
今回ファニーさんがCD収録曲に選んだのは、2月のオルガンウィンターコンサートでも好評だった「マ・メール・ロワ」や「魔法使いの弟子」をはじめ、新作委嘱作品などの5作品。渾身の演奏が収録されたCDは「L’Orgue Fantastique-幻想的なオルガン-」と名付けられました。
7/5(土)「Kitaraのバースデイ」公演当日に発売予定ですのでどうぞお楽しみに!

レコーディング部屋の様子
CDジャケット写真を撮影!

レコーディングの数日後にはCDのジャケット写真撮影に臨んだファニーさん。お気に入りの衣装を数着用意し、モデル顔負けの堂々としたポージングを見せてくれました。表情の作り方もとても上手で素敵な写真をたくさん撮ることができました。
どのような写真がCDジャケットになるのかワクワクしますね!

撮影中のファニーさん

ファニーさんの
マンスリーブログ

ファニーさん 顔写真

3月は私自身のアルバム「L’Orgue Fantastique -幻想的なオルガン-」のレコーディングを行ったこともあり、札幌コンサートホールKitaraの専属オルガニストとして重要な節目の月となりました。数カ月に渡って取り組んできたこのCDを、皆さんにお届けすることができて嬉しく思います。今回のCDには3つの編曲が収録されています。エマニュエル・デュペレー編曲によるポール・デュカスの『魔法使いの弟子』と、私がオルガン用に編曲したクロード・ドビュッシーの『喜びの島』、モーリス・ラヴェルの『マ・メール・ロワ』です。私が編曲した2曲では、各作曲家のオーケストラ作品をヒントに、彼らが選ぶであろう音の響きを想像するようにしました。また、イタリア人作曲家、オットリーノ・レスピーギの3つの前奏曲も収録しました。それから、光栄なことにブノワ ・ ムニュトが自身初のオルガン曲をKitaraのために提供してくれました。録音開始の最初の1音から最終版の完成までをわずか2日半で終わらせたこともあり、今回のCDレコーディングは挑戦に満ちていました。レコーディング、試聴、気に入ったテイクの選択、編集、ミックスと、非常にハードな数日間でした!今回のアルバムレコーディングを支え、伴走してくれた全員に感謝します。現在はCDの冊子用に文章を書いているところですが、ジャケット用の写真撮影も行いましたし、CDのデザインも進行中です。完成したCDのお披露目が待ちきれません!
レコーディングが終わった後は、天気が良かったこともあり藻岩山の山頂に景色を楽しみに行きました。札幌を一望できる景色や、夕暮れの山々を満喫しました。また、宮の森の住宅街にある本郷新記念札幌彫刻美術館を訪問しました。この美術館は、戦後日本を代表する札幌生まれの彫刻家・本郷 新(1905-80)の1,800点余りの作品を所蔵しています。今回訪問するまでは本郷 新について何も知りませんでしたが、この美術館自体や彼の作品との出合いを心から楽しむことができました。例年、1~3月にかけて札幌市では歩くスキー用のスキーの貸し出しをしており、3月上旬までは中島公園で歩くスキー(クロスカントリー)が体験できました。歩くスキーにトライしたのは初めてでしたが、とっても楽しかったです。

The month of March was an important moment in my residency at the Sapporo Concert Hall Kitara, with the recording of my album L'Orgue Fantastique. I am delighted to share with you the contents of this disc, on which I have been working for several months. My program includes three transcriptions: Paul Dukas's L'Apprenti Sorcier arranged by Emmanuel Dupperey, Claude Debussy's L'isle joyeuse and Maurice Ravel's Ma mere l'Oye, pieces that I transcribed for organ, drawing inspiration from the orchestral works of these composers and trying to imagine the sonorities they would have chosen. I also recorded the Three Preludes for organ by Italian composer Ottorino Respighi. Finally, Benoit Menut honored me by dedicating Kitara, his first piece for organ. Recording this disc was a challenge, as only two and a half days elapsed between the first recorded note and the final version of the CD. Between recording, listening and selecting takes, then editing and mixing, it was a very intense few days! I'd like to thank everyone who helped and accompanied me in the recording of this album. I'm currently finishing writing the texts for the booklet. A photo shoot has been organized and the CD design is underway. I can't wait to show you the finished CD!
Once the recording was over, I took advantage of the sunny weather to admire the view from the top of Mount Moiwa. I loved the panoramic view of Sapporo and the surrounding mountains during sunset. I also visited the Hongo Shin Memorial Museum, located in the residential district of Miyanomori. This museum houses over 1,800 works by sculptor Hongo Shin (1905-1980), one of the most important figures in post-war Japanese sculpture. I really enjoyed discovering this place and the work of this sculptor, whom I didn't know before this visit. Until the beginning of March, I was able to go cross-country skiing at Nakajima park. Every year, from January to March, the city of Sapporo provides skis for cross-country skiing. I'd never done cross-country skiing before and found it quite fun.

本郷新記念札幌彫刻美術館の外観
(写真提供:本郷新記念札幌彫刻美術館)

今後のスケジュール

2025年5月22日(木)〈札幌大谷大学・Kitara連携事業〉パイプオルガン特別講義 ※全席完売

2025年5月24日(土)パイプオルガンコンサート 北の星に向かって(会場:北星学園大学チャペル)

2025年6月20日(土)教会コンサート ファニー・クソーオルガン演奏会(会場:札幌北一条教会)

2025年6月28日(土)ファニー・クソー オルガンリサイタル~From札幌コンサートホールKitara~(会場:那須野が原ハーモニーホール(栃木))

2025年7月5日(土)Kitaraのバースデイ~まずはここから公演~

2025年7月5日(土)Kitaraのバースデイ~もっとじっくり公演~

2025年7月27日(日)PMF GALAコンサート(会場:札幌コンサートホールKitara 大ホール)

2025年8月2日(土)オールバッハ名曲選 !! 真夏のオルガンコンサート2025(会場:ザ・シンフォニーホール(大阪))